昔、パソコン通信で話題になっていたあの名作の英語版を見つけました。

単語力をつけるには物語を読むことが良いということは何度か書いています。そして絵があると頭に残りやすいので漫画にも注目していました。
私は最近は漫画はほとんど読みません。一番読んでいた時期でさえ週刊誌を二冊程度です。したがって読んだ絶対量は少ないですがそんな中でもナンバーワンといえるのが岩明均氏の『寄生獣』です。
2014年と2015年に前後編に分けて映画化されTVアニメとしても放映されたので知っている人も多いと思いますが意外と読んでない人も多いようです。
目次
『寄生獣』との出会い
この漫画はもう30年以上前にパソコン通信のPC-VANにあったどこかのSIG(Special Interest Group)で話題になっていたので買ってみました。
そうしたところ噂に違わぬ傑作だったので見事にハマりました。
この漫画は10人以上の人に貸しましたが全員良かったと言っていました。表紙を見て読むことを拒否した人は一人いました。
漫画は英語学習には役に立つと前々から感じていたので数年前にネットで見かけたドラえもんの英語版を買ってみたことはありました。
しかし、やはり漫画といえども興味のないものは長続きしないもので数ページ読んで止めてしまいました。※アマゾンのサイトでは「英語学習に最適!」といったようなレビューが多いですが個人的にはあまり興味を持てませんでした。
そんななか先日、ふと『寄生獣』の英語版は出てないのかな? と頭をよぎったので調べてみました。そうしたら案の定出版されていました。PARASYTEというタイトルです。
そして早速購入しました。おそらく全巻買うことになると思いましたがまとめて買ってもバラでも価格は同じでしたのでとりあえず1冊だけ購入してみました。
そうしたところ英語版でもやはり面白いのですぐ読み終えることが出来ました。何度読んでも飽きませんね。知らない単語や言い回しは調べながら読んでいるのでそう速くは読めませんが2日で1冊程度は読めそうです。
次回の注文は残りの巻を全て注文しようと思います。
ペーパーバックなので紙の質は日本のコミックとは違って一冊の厚さがずいぶん分厚いです。と、ここまで書いて気づきましたが厚さが違うのは紙の質のせいではなくページ数が違いました。
日本語版は1巻が7話までなのにたいしてペーパーバックは9話までありました。
さらに後から判明したことがありまして英訳本は2種類あることが分かりました。今回私が購入した方は新しいバージョンで全8巻なのにたいして古いバージョンは12巻あるようです。
両方読んだ人のレビューによりますと古い方はミギーがleftyになっていたりして英訳が原作とは少し違和感があるとのことでした。今読んでいるこの新しいバージョンは日本語の意味が損なわれずにうまく英訳されています。
まぁ、でも英語の勉強には良さそうなので時間があれば古いバージョンも1冊くらい読んでみたい気もします。
古いバージョンはすでに絶版なので買うとしたら中古になります。絶版の本は流通部数が減って出品者(販売者)が少なくなると価格が高騰するので欲しいものがあったときは早めに買っておいたほうが無難です。
3つの寄生獣
現在寄生獣を愉しむには3つの方法があります。それは次のとおりです。
・コミック版寄生獣
・アニメ版寄生獣
・実写版寄生獣
「コミック版寄生獣」は1990年代初めに雑誌「アフタヌーンに」連載されたものと同じもともとのオリジナルです。マニアの方の中にはこれ以外のアニメ版や実写版を認めない人もいます。
「アニメ版寄生獣」は2014年10月から2015年3月にかけて日本放送で放送されました。DVDやBlu-rayで発売されレンタルもされています。
「アニメ版寄生獣」とほぼ同時期に「実写版寄生獣」が放映されました。寄生生物が変形したり硬質化する動きは最初に寄生獣が出版された時は不可能だったと思いますがCG技術の発達により違和感なく実現されています。
それでも個人的な評価では実写版には疑問符が付き「アニメ版寄生獣」≒「コミック版寄生獣」>「実写版寄生獣」の順番となります。「実写版寄生獣」は時間的制約があるので仕方ない部分もありますが、大事な部分が省略されていてわかりにくい部分があります。
また、オリジナルと異なる内容の脚色がされていて残念な部分もあります。「実写版寄生獣」でがっかりされた方はアニメ版、コミック版を体験してみると全く違った感動が得られること請け合いです。
実写版で懲りた方にはアニメ版がなかなかの出来なのでお奨めです。
漫画が英語学習に好都合なわけ
話し言葉の習得に好都合
多くの場合漫画は会話文が多いので日本人の苦手な話し言葉の習得に役立ちます。小説などの物語も語彙力を増やすには良いと思いますが話し言葉を身につけるには漫画のほうが適していそうです。
話し言葉は単語自体は易しくても組み合わせで分かりにくかったり、実際にはよく使うのに意外と知らない単語もあります。
たとえば、1巻に出てくるまぐれ(fluke)や痴漢(groper)なども知りませんでした。そう言えばJRAにフルーキーという競走馬がいるのを思い出しました。「まぐれ」という意味だったのですね。知りませんでした。「まぐれでもいいから勝ってくれ」という馬主の願いが込められているのでしょう。
しかし、この馬はすでに重賞も勝っているオープン馬なのでもう十分に名前以上の働きはしていますね。
また、「jerk off」という言葉も今回、覚えました。通常はこういうのですかね? 話し言葉では「オナ○○」はあまり使わないのかもしれません。
その表現をつかう状況が一目瞭然
小説だとその状況は読み手の想像力によっていろいろ変化する可能性がありますが漫画だと絵があるので「なるほど、こういう状況のときに使うのか」と一目瞭然です。
ひとこと難点をあげれば全て大文字なので少し読みづらいということですね。アメリカの漫画はほとんどこのような形態のようです。慣れればそうでもないのですがこの本の場合特にAとRが分かり難かったです。
英語版映像ソフト(Blu-ray、DVD)も発売されています
Blu-rayやDVDも出ているようなのでこちらも買うつもりです。ただし、これらは日本のプレーヤーでは再生できないようなのでパソコン上で見ることになりそうです。
DVDやBlu-rayにはリージョンコードというのがあって作られた地域以外では再生できないような仕組みになっています。リージョンフリーというのもあるそうですが海外版を買う際は注意が必要です。
最近は、『Parasyte』以外にもたくさん日本のアニメが英語版として発売されていますが字幕が英語でついているだけで音声は日本語だけというのも結構あります。幸い『Parasyte』は英語/日本語両音声に対応しています。商品説明をしっかり見ましょう。ここ↓に書いてあります。
ホラー嫌いでも大丈夫
表紙だけ見るとホラー嫌いの人は拒絶反応するかもしれませんが多分大丈夫だと思います。私もホラーは嫌いだけどこの作品にはハマったので。
このような読者の声もあります。「I hate the horror and splatter genres,but oddly,I enjoy Parasyte.」
また、怖い話をするとおもいっきり不機嫌になる知り合いの女性でもこの作品は大丈夫でした。当然といえば当然なんですけどね。なぜならこれはホラーではなく愛の物語なので。
残りの巻を読み終えてDVDを見た後、また新たに面白そうな英語の漫画を探そうと思います。しばらくは「漫画de英語」学習を続けたいと思います。
あなたも『parasyte』を英語の学習に役立ててみませんか? 米アマゾンでも高評価が目白押しなのでアメリカ人にも好評のようです、っていうかアメリカのほうが評価高いくらいです。こちらで確認できます。
他にまた面白い英語学習に役立ちそうな漫画が見つかったら紹介します。ではまた。
[…] 最近、『寄生獣』の英語版『parasyte』を英語学習に活用していることはここに書いたとおりですが、会話で活用できそうな英語表現をピックアップしておきます。 […]
[…] anorexia,あの歴史は[食欲不振]になるほど凄惨※「Parasyte」の食事シーンを想像。 […]